公認会計士試験の過去問(平成28年度)

最新の公認会計士試験の過去問を以下にご紹介します。こういった問題が各科目ありますので、その難易度や量などを想像し、挑戦するかどうかご検討ください。難易度もさることながらその量がなんといっても多いですね。

短答式企業法より

以下のような問題が20問並びます。

問題1.個人商人の商号又は営業譲渡に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。( 5 点)

ア.自己の商号を使用して営業を行うことを他人に許諾した商人は,当該商人が当該営業 を行うものと誤認して当該他人と取引をした者に対し,当該他人と連帯して,当該取引 によって生じた債務を弁済する責任を負う。

イ.商人がその氏,氏名その他の名称を商号として選定した場合には,これを登記しなけ ればならない。
ウ.営業を譲渡した商人が負う商法上の競業避止義務は,当事者の特約によって排除する ことはできない。

エ.営業を譲り受けた商人が譲渡人の商号を引き続き使用する場合には,当該譲渡人の営 業によって生じた債権について,当該商人にした弁済は,弁済者が善意でありかつ重大 な過失がないときは,その効力を有する。

1.アイ   2.アウ   3.アエ   4.イウ   5.イエ   6.ウエ

引用:公認会計士・監査審査会

短答式管理会計論より

以下のような問題が16問並びます。

問題1.次の記述のうち,我が国の「原価計算基準」に照らして正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。( 5 点)

ア.予算とは,予算期間における企業の各業務分野の具体的な計画を貨幣的に表示し,これを総合編成したものをいい,予算期間における企業の利益目標を指示し,各業務分野 の諸活動を調整し,企業全般にわたる総合的管理の要具となるものである。予算は,業 務執行に関する総合的な期間計画であるが,予算編成の過程は,たとえば製品組合せの 決定,部品を自製するか外注するかの決定等個々の選択的事項に関する意思決定を含まないことは、いうまでもない。

イ.基本計画とは,経済の動態的変化に適応して,経営の給付目的たる製品,経営立地, 生産設備等経営構造に関する基本的事項について,経営意思を決定し,経営構造を合理 的に組成することをいい,随時的に行なわれる決定である。

ウ.原価計算は,予算期間において期待されうる条件に基づく実際原価又は標準原価を計 算し,予算とくに,費用予算の編成に資料を提供するとともに,予算と対照比較しうる ように原価の実績を計算し,もって予算統制に資料を提供する。
エ.原価の数値は,財務会計の原始記録,信頼しうる統計資料等によって,その信ぴょう 性が確保されるものでなければならない。このため原価計算は,原則として実際原価を 計
算する。この場合,実際原価を計算することは,必ずしも原価を取得価格をもって計 算することを意味しないで,予定価格等をもって計算することもできる。また必要ある場合には,製品原価を標準原価をもって計算し,これを財務諸表に提供することもできる。

1.アイ   2.アウ   3.アエ   4.イウ   5.イエ   6.ウエ

引用:公認会計士・監査審査会

短答式監査論より

以下のような問題が20問並びます。

問題1.公認会計士による財務諸表監査の歴史に関する次の記述のうち,正しいものの組
合せとし最も適切な番号を一つ選びなさい。( 5 点)

ア.会計に関する検査,調査,鑑定,証明,計算,整理又は立案を為すことを業とする計
理士は,我が国最初の会計に関する法的資格であり,計理士法に基づくものであった。
同法は,昭和23 年の公認会計士法により廃止されたが,計理士のうち希望する者は公
認会計士の資格を無条件に与えられた。

イ.公認会計士監査は,当初有資格者個人による業務が前提であったが,昭和40 年に発
生した大企業の倒産に関連して粉飾決算が明らかになり,監査制度の充実・強化が必要
となった。そのため,昭和41 年の公認会計士法の改正により,監査法人制度が創設さ
れた。

ウ.公認会計士監査は,昭和49 年の「株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法
律」の制定によって会計監査人制度として商法上も導入され,現在の会社法監査におけ
る監査制度に引き継がれている。
エ.平成19 年の公認会計士法の改正により,有限責任監査法人の設立が認められた。有
限責任監査法人においては,従来の無限責任監査法人とは異なり,社員の責任は限定さ
れており,指定を受けた社員が自ら関与・執行した監査証明を含めて,全ての社員が有
限責任となっている。
1.アイ   2.アウ   3.アエ   4.イウ   5.イエ   6.ウエ

引用:公認会計士・監査審査会

論文式租税法より

初めに以下のような事案の説明があり、問1~4まで論文形式で答えます。

問題1.次の事案について,下記の 問 1 ~ 問 4 に答えなさい。なお,同族会社等の行為計算否認規定の適用はないものとする。また,租税特別措置法は考慮しないものとする。

A社は,建築業を営む内国法人たる株式会社(普通法人)である。A社は, 4 月 1 日から翌年 3 月 31 日までの期間を事業年度としている。以下では,平成 27 年 4 月 1 日に開始する事業年度を平成 27 事業年度というように表記する。P(日本の居住者)は,A社の代表取締役である。 平成 25 年 4 月 5 日,A社は,Pに対して精勤を動機づける目的から,権利行使価格 1 円の新株予 約権を無償で与えた。この新株予約権には,付与日から 2 年を経過しないと権利行使することができず,その間,PはA社の役員であり続けなければならない,という条件が付されていた。 A社は,平成 26 事業年度に,その保有する償却資産に係る固定資産税の額 500 万円を納付するとともに,法人税の確定申告上,この金額を損金の額に算入した。 平成 27 年 4 月 3 日,A社は,C市の有力議員であるQに対して 2,000 万円の賄賂を支払った(事実 ①)。そして,Qの強い働きかけがあったために,A社はC市の市立美術館の施工を請け負うことになった。その結果,平成 27 事業年度のA社の売上げは大幅に増加した。この 2,000 万円の賄賂は, 上記施工請負のため必要な支出であった。 平成 27 年 5 月 4 日,Pは,A社に対して,上記新株予約権を 100 万円の対価で譲渡した(事実②)。 平成 28 年 2 月 1 日,A社の倉庫で火災が発生した。この火災により建築用機械 1 台(帳簿価額 1,000 万円)が著しい損傷を受け,平成 27 事業年度終了時における当該機械の価額は 300 万円となっ た。当該機械には保険が掛けられていなかった。そのため,A社は,当該機械の評価換えをして損金 経理によりその帳簿価額を 300 万円に減額した(事実③)。 平成 28 年 5 月 30 日,A社は,平成 26 事業年度に納付した上記固定資産税の額 500 万円のうち 300 万円が過誤納金であるとして,その還付を受けた(事実④)。
問1:事実①について,A社の平成 27 事業年度の法人税の確定申告上,2,000 万円の支出は, どのように取り扱われるべきか。根拠条文を示しつつ述べなさい。


引用:公認会計士・監査審査会

公認会計士試験の費用と合格までの期間

いざ受験を決心しても、実際にかかる時間とお金の準備ができるかどうかはまずしっかり考えておきたいものです。やる気だけで始めても途中で時間の都合がつかなくなったり、費用的に継続できなくなったりでは、それまでの勉強がすべて無駄になるからです。

費用

年に2回行われ、受験料はそれぞれの回で19500円となります。仮に合格までに2年かかると考えると、受験料だけで8万円かかります。独学の場合はこれだけですが、問題集や参考書の購入費用は当然かかりますね。
通信教育などで勉強した場合は、2年コースで30~70万円程度かかります。
専門学校や予備校の場合は、2年間の学費が60~200万円程度です。

合格までの期間

金融庁がとったアンケート結果によると、勉強を始めてから合格するまでの期間は、2年間が20%、3年間が50%、4年以上が25%程度です。
仮に大学1年生から勉強を開始すると在学中に合格できる可能性が高いですが、現実には、大学2年までに合格できなければ、その後の卒業にかかわる試験や就職活動への影響が大きく、進路決定が難しくなると言われています。